「野 菊」
歌手:唱歌
モチーフ:ノギク
1942年(昭和17)、
ときの「国民学校(いまの小学校)」の音楽教科書に収録の唱歌。
当時の時代背景をひもとくと、
前年(昭和16年)には日米戦争が開戦、
(12月8日が真珠湾攻撃)
軍国主義一色に染まっていた世相でした。
そんな中にあって、当然、軍部からは、
「こんな軟弱な(少女趣味?)歌は、けしからん!」と、
不採用の圧力があったらしいのです。
あわや、「ボツ」の憂き目に・・・!?
しかし、作詞者の石森氏は、
「この『たおやかさ』こそが、
万葉の昔から受け継がれる日本人の心です!」
・・・と説明、
軍部を説き伏せ、採用を勝ち取ったとか。
氏の心根が、
「薄紫のきれいな野菊」のように品格を備えていたことを伺わせます。
歌詞はこちら → 「野菊」歌詞
そして、メロディーラインも美しく、
心が何とも温かくなるような「にっぽんの歌」。
大切に口ずさみたくなる一曲です。
ちなみに、
「野菊」そのものズバリの種はありませんで、
栽培種の「キク」も、
園芸種として中国で作出されたものが発展したとされています。
従って、日本の野山には、
「野生のキク」は、無~い! ・・・ということに。
ですが、
「それっぽい花!」ってことで、
「シオン」や「ノコンギク」、「ヨメナ」などが、
「野菊」として親しまれているんですね。
・・・いいじゃないの、可憐ならば!
伊藤左千夫の作「野菊の墓」でも、
けなげな純愛物語のモチーフとして、この上ない存在感。
やっぱり、こういう美しさが、
日本人のDNAに合ってるんでしょうかね~。
「野菊」っぽい「シオン」の花言葉はこちら! → シオンの花言葉
こんな花です。薄紫。
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野菊 唱歌
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